Web広告の予算を増やす前にやるべきこと!Web広告運用で失敗する会社が最初に見直すべきこと

「予算を増やしましょう」に騙されない。広告費を増やす前に、今すぐできる簡単な見直しだけで成果が大きく変わることがよくあります。この記事では、つい見過ごしがちな広告設定の穴を見つけ、無駄な費用を抑えながら成果を高めるための方法を紹介します。まずはお金をかけずにできることから見直すべきです。

目次

Web広告運用で失敗しないために見直すべきこと

広告の予算を増やす前に、一度立ち止まって今の運用方法を見直してください。もしかしたら、気づかぬうちにお金を無駄にしてしまっているかもしれません。

LP(着地ページ)の「成約率」を1.2倍にする

広告をクリックした先にあるLP(ランディングページ)は、いわばお店の顔です。せっかく興味を持って訪れてくれた人をがっかりさせないよう、魅力的で分かりやすいページを用意することが大切です。ページの成約率(コンバージョン率)が少し上がるだけで、同じ広告費でも成果は大きく変わります。 例えば、成約率を1.2倍にすることを目標に、ページの第一印象となる「ファーストビュー」を見直したり、申し込みボタンの文言や色を変えてみるA/Bテストを行ったりしてみましょう。

「除外設定」でドブに捨てているお金を回収する

検索広告では、こちらの意図と違うキーワードで広告が表示され、無駄なクリック料金が発生してしまうことがあります。 例えば、商品を販売しているのに「無料」「中古」「修理」といった言葉で検索した人にも広告が表示されていては、費用が無駄になってしまいます。こうした成果に繋がらないキーワードを「除外キーワード」として設定することで、無駄な支出を抑え、本当に商品を求めている人へ広告費を集中させることができます。 これはディスプレイ広告でも同様で、関連性の低いサイトへの表示を防ぐことで、広告費の浪費を抑えられます。

「マイクロコンバージョン」を見直す

「商品の購入」や「お問い合わせ完了」といった最終的な成果(コンバージョン)だけでなく、そこに至るまでの中間地点にも目標を設定してみましょう。これを「マイクロコンバージョン」と呼びます。 例えば、「カートに商品を入れる」「お問い合わせフォームの入力画面に進む」といった行動がそれに当たります。 マイクロコンバージョンを計測することで、最終的な成果の数が少なくても、広告やページのどこに改善点があるのかが見つけやすくなります。 また、Google広告などの自動入札機能の学習データが増え、より賢く広告を配信してくれる助けにもなります。

最終的なコンバージョン(例)マイクロコンバージョンの設定例
商品購入商品をカートに追加、お気に入り登録、購入手続き画面への遷移
資料請求入力フォーム画面への遷移、確認画面への遷移、特定のサービス紹介ページの閲覧
セミナー申込申込ボタンのクリック、申込フォームの入力開始、日程選択ページの閲覧

クリエイティブ(画像・動画)の「鮮度」を確認する

同じ広告の画像や動画(クリエイティブ)をずっと使い続けていると、見ている人に飽きられてしまい、クリック率が下がってくることがあります。これを「広告疲弊」や「広告摩耗」と呼びます。 広告も生ものと同じで「鮮度」が大切です。定期的に成果を確認し、反応が鈍くなってきたクリエイティブは新しいものに差し替えましょう。 複数のパターンの広告を用意してテストを繰り返すことで、ユーザーに新鮮な印象を与え続け、広告の効果を長持ちさせることができます。

成果を左右するランディングページのチェック項目

広告をクリックしたお客様が最初に訪れるランディングページは、Web広告の成果を大きく左右する大切な場所ですお客様をがっかりさせず、次の行動へとつなげるための大切なチェック項目をご紹介します。

広告内容とページ内容に一貫性はあるか

広告を見て期待して訪れたのに、「思っていた内容と違う」と感じさせてしまうと、お客様はすぐにページを閉じてしまいます。広告で伝えたメッセージと、ランディングページで伝える内容にずれがないか、必ず確認しましょう。 例えば、広告のキャッチコピーや使っている写真、提示している価格や特典が、ページを開いてすぐの場所で同じように確認できることが大切です。 この一貫性が、お客様の信頼につながる第一歩となります。

ユーザーが知りたい情報はすべて載っているか

お客様が安心して申し込みや購入を決めるためには、疑問や不安に思う点を先回りして解消してあげることが必要です。 お客様の気持ちになって、知りたい情報がきちんとそろっているかを確認してみましょう。

チェック項目確認のポイント
商品の特長・利点商品やサービスを使うことで、お客様の毎日がどのように素敵になるのかが伝わるようにします。
価格・料金プラン分かりやすい料金体系を提示します。追加料金などがあれば、それも正直に記載することが信頼につながります。
お客様の声・導入事例実際に利用した方の喜びの声や、具体的な事例は、何よりの安心材料になります。
よくある質問(FAQ)お客様が疑問に思いそうなことをあらかじめまとめておくことで、不安を解消できます。
信頼性を示す情報運営している会社の情報、プライバシーポリシーなどをきちんと示すことで、安心してサービスを利用してもらえます。

申し込みや購入までの流れは分かりやすいか

せっかく商品に興味を持ってもらえても、申し込みの方法が複雑だと途中で諦めてしまうお客様も少なくありません。 お客様を迷わせない、親切な案内ができているかを見直しましょう。

例えば、「お申し込みはこちら」といったボタンは、誰が見てもすぐに分かるように、目立つ色や大きさで、見つけやすい場所に置いてあげることが大切です。 また、入力する項目はできるだけ少なくし、スマートフォンでも簡単に入力できるように配慮することで、お客様の手間を軽くすることができます。 最後まで気持ちよく手続きを終えてもらえるような、スムーズな流れを心がけましょう。

Web広告運用における分析と改善の進め方

広告は配信して終わりではありません。結果を数字で正しく把握し、次の一手を考えることが大切です。

顧客獲得単価(CPA)とコンバージョン率(CVR)で見る改善点

広告の成果を判断する上で特に大切なのが、「CPA」と「CVR」という2つの指標です。CPAは1件の成果(商品購入や問い合わせなど)を得るために、いくら広告費がかかったかを示します。CVRは、広告がクリックされた回数のうち、どれくらいの割合が成果につながったかを示します。この2つの指標を組み合わせることで、現状の課題と改善の方向性が見えてきます。

CPAとCVRの状況別に、考えられる原因と改善のヒントを下の表に整理しました。

状況考えられる原因改善の方向性
CPAが高い・CVRが低い広告で伝えている魅力と、着地するページの内容が合っていない可能性があります。また、広告を見せる相手が適切でない場合も考えられます。広告とページのメッセージを揃える、ターゲット設定を見直す、といった行動が必要です。
CPAが高い・CVRが高い広告やページ内容は良いものの、クリック単価が高騰している可能性があります。競合が多いキーワードで無理に勝負しているのかもしれません。クリック単価を抑える工夫や、少しずらしたキーワードを探すなどの見直しをします。
CPAが低い・CVRが低いクリック単価は安いものの、成果につながりにくい層に広告が届いているかもしれません。より成果につながりやすいキーワードや配信先に予算を集中させることを考えます。
CPAが低い・CVRが高い非常に良い状態です。この調子を保ちつつ、さらに多くの人に広告を届けられないか検討します。広告の予算を増やす、または他のキーワードでも同じように展開できないか試します。

広告費用対効果(ROAS)で投資の成果を判断する

ROAS(ロアス)は、かけた広告費に対してどれだけの「売上」があったかを示す指標です。特に、オンラインストアのように広告から直接売上が発生する場合に、投資の成果を判断するのに役立ちます。 計算式は以下の通りです。

ROAS (%) = (広告経由の売上 ÷ 広告費) × 100

例えば、広告費に10万円をかけて50万円の売上があった場合、ROASは500%となります。 この数値が100%を下回っていると、広告費を回収できていない赤字の状態を意味します。自社の利益率をふまえて目標とするROASを定め、広告活動が事業に貢献できているかを確認しましょう。

Googleアナリティクスを使った基本的な分析方法

Googleアナリティクスは、広告をクリックしたユーザーが、あなたのサイトを訪れた後にどのような行動をとったかを詳しく知ることができる道具です。 広告管理画面のデータだけでは分からない、サイト内での動きを把握するために活用します。

特に見ておきたいのは、次のような情報です。

  • どの広告から来た人が、どのページをよく見ているか
    「集客」レポートで、広告キャンペーンごとのユーザーの動きを確認できます。
  • ユーザーがすぐにサイトを離れていないか
    広告から来たのにすぐにページを閉じてしまう人が多い場合、広告の内容とページにずれがあるかもしれません。
  • どの広告が最終的な成果に結びついているか
    複数の広告が関わって成果に至ることもあります。コンバージョン経路を分析することで、直接成果につながった広告だけでなく、間接的に貢献した広告も見つけられます。

これらの情報を分析することで、広告の費用対効果が良くない原因が「広告そのもの」にあるのか、それとも「着地先のページ」にあるのかを切り分け、より的確な改善策を立てるヒントが得られます。

広告代理店に任せきりの運用になっていないか

Web広告の専門家である広告代理店は、成果を出すための心強い存在です。しかし、「専門家だから」とすべてを任せきりにしてしまうと、思わぬ落とし穴にはまることがあります。広告運用を「丸投げ」するのではなく、自社の事業を成長させるための「パートナー」として協力していく姿勢が大切です。

代理店と協力して成果を出す方法

代理店との協力体制を築き、広告効果を最大限に引き出すためには、お互いの役割を理解し、尊重することが欠かせません。 次のポイントを意識して、良好な関係を築きましょう。

目的と情報の共有を徹底する
広告運用の目的(KGI・KPI)や、商品・サービスの強み、ターゲット顧客の具体的な人物像といった情報は、どんな些細なことでも代理店に共有しましょう。 定期的なミーティングの場を設け、広告の成果だけでなく、自社のビジネス全体の状況や市場の変化などを伝えることで、代理店はより的確な戦略を立てやすくなります。

役割分担を明確にする
代理店にすべてを委ねるのではなく、自社と代理店で役割を分担することが、成果への近道です。責任の所在がはっきりし、お互いが専門性を活かしてスムーズに連携できます。一般的な役割分担の例を以下に示します。

項目広告主(自社)の主な役割広告代理店の主な役割
戦略・目標設定事業目標の共有、KGI・KPIの決定目標達成に向けた広告戦略の提案
LP・クリエイティブ商品情報や訴求ポイントの提供、原稿やデザインの最終確認訴求軸の提案、コピーライティング、画像・動画制作
広告運用予算の決定、承認アカウント構築、入札調整、キーワード選定、改善提案
分析・報告レポート内容の確認、事業視点でのフィードバックデータ分析、レポート作成、改善施策の提案

この表はあくまで一例です。お互いの得意なことやリソースを考慮し、柔軟に役割を決めていきましょう。

広告代理店の変更を考えるべき時

現在の代理店との取り組みで成果が伸び悩んでいる場合、関係性の見直しや、場合によっては代理店の変更(リプレイス)を検討することも選択肢の一つです。 以下のような状況が続く場合は、一度立ち止まって考えてみましょう。

  • レポートの内容が毎回同じで、具体的な改善提案がない
  • 質問や依頼への反応が遅い、または対応漏れが多い
  • 担当者の交代が頻繁で、自社のビジネスへの理解が深まらない
  • 長期間にわたってCPAやROASなどの重要指標が改善されない
  • 広告アカウントの情報開示に協力的でない

ただし、成果が出ていない原因が、必ずしも代理店だけにあるとは限りません。 代理店の変更を考える前に、まずは自社の要望や課題を明確に伝え、改善に向けた対話を試みることが大切です。それでも状況が変わらない場合に、新しいパートナーを探すことを検討しましょう。

まとめ

Web広告の予算を増やす前に、一度立ち止まって今の運用を見直してみませんか。思うような成果が出ていないのは、広告費が足りないからではないかもしれません。まずはランディングページを整え、無駄な広告費がないかを確認することから始めましょう。広告の成果を丁寧に見つめ直す時間が、大きな結果につながっていきます。

Web広告のことでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。

※相互リンクご希望の方お問い合わせください。

この記事を書いた人

石井 壮のアバター 石井 壮 代表取締役(Webマーケター)

Webエンジニア/ディレクター歴10年。Webマーケティング歴14年。累計1,000記事以上制作しており、コンテンツをベースにした内部対策SEOが得意。Web広告は、300アカウント以上を運用。前職の山日YBS(山梨のマスメディアグループ)では、Web広告運用代行事業を立案、SEO対策で全国からリードを獲得。その知見を活かしWebマーケティングの企業コンサルとして独立。メディア運営による、実体験にもとづいた最新のSEO対策を提案・実行できるのが強み。

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